【歴代10年】Amazonで買ってよかった物

ヨッピーさんの著書「明日クビになっても大丈夫!」を読んだ感想

ヨッピーの本の表紙
初めに、私はヨッピーさん(以下、ヨッピー)のファンであることを名言する。その上でこの本の感想について述べたい。

あまりにも似合わないスーツ姿の表紙からして「ファン向けの本」であることが分かる。

なぜなら、ヨッピーを知らない人にとっては「誰やこのおっさん」となるだけなので、表紙にヨッピーは必要ないのである。名前とほぼ同じサイズの写真でヨッピーを配置したことは苦肉の策だと思われる。

なので、「ファンが読んで面白かったか」がこの本の感想を語る上で最も重要である。最悪、アンチでもいい。とにかくヨッピーを全く知らない人にはおすすめしない。

結論から言えば「ファンなら買い」「アンチならブックオフかAmazonの得体の知れない古本屋で購入」「本屋で見かけたらスルー」だ。

会社員に向いていないサラリーマン

ヨッピーのサラリーマン時代の話から本書はスタートしている。

1ページ目から「太字、文字サイズ大」で強調された文章が目に入ってきて、「ああ、Webライターっぽいな」と感じた。

そもそもヨッピーは兼業ライターとして7年間会社員を続けているのだが、本書ではところどころに「会社でふざけたら、上司にめっちゃ怒られた」という至極当たり前な一つの事件が登場する。

本書の節々から、この事件についてはかなり恨みを抱いているように見える。逆恨みにしか見えないが「めっちゃ怒られた」部分があまり掘り下げられていないので非人道的な怒られ方をしたのかもしれない。

「怒られた理由」については色んな意味で書きづらいので本書を購入した人だけ確認してほしい。

今の仕事を一生やれるか?

ヨッピーは入社してから1年ほどで早々に「この仕事、一生やるのは無理だな」と感じたそうだ。

一章の最後にしれっと退職のキッカケが書かれているのだが、6年もの間「ずっと働いていく気のない会社」で働いていたことを考えると、「会社を辞める」ということがどれだけ難しいことなのかを思い知らされる。

基本的には「具体的に会社を辞めて生きていけるビジョンがないなら会社は辞めるな」というスタンスで語っているが、

これは「会社を辞めて好きなことで生きていく」パターンであり、以下のような人には当てはまらない。

  • ブラック企業など、明確に辞める必要がある環境である
  • 普通の転職
  • 別に好きじゃないけど会社で働くよりネットで稼ぐほうが圧倒的に効率の良い人

ヨッピーは学生時代に「オレイズム」というテキストサイトを運営していて、それがキッカケとなり立ち上げ当初の「オモコロ」に誘われたということだが、

兼業時代にほぼノーギャラの活動で

参考 いつでも、どこでもオナニーが出来る画期的な商品を発明したオモコロ あたまゆるゆるインターネット

このような記事を顔出しで書いているのだから控えめに言って頭がおかしい。

「参考にしてね!」調の本書であるが、冷静に考えればこの頭のおかしい人物の記録は間違いなく参考にはならない。

ただ、そうやって築いた人脈を有効に使って成功を収めるわけである。その過程については、ファンなら必見である。

必見と言っても、こんなことやってたときの話なんだけども。

参考 iPhoneの格好でiPhone5の行列に並んでみるオモコロ あたまゆるゆるインターネット 参考 ツタンカーメンの格好でツタンカーメン展に一番乗りしてみた。オモコロ あたまゆるゆるインターネット

楽しく生きるためには、趣味をお金に変える

「社畜か?それとも起業か?なんて極論もいいところだ」

「型にハマるのを嫌ってサラリーマンを辞めたのに、今度はブロガーという型にハマる」

「生産する趣味」と「消費する趣味」

「お金はヒットポイント」

ヨッピーが珍しく心に訴えかけてくるフレーズを連発している本書であるが、前述した記事を見てからじゃイマイチ響かない。

「お金はヒットポイント」というのは凄く良い例えだと思ったしTwitterでイラスト付で呟けばめっちゃリツイート稼げそうだ。

「とにかくもらった印税分はキッチリばらまいて手元に残らないようにしようと思っている。」

と書いてあったが、ヨッピーのことだから歌舞伎町で散財して着服するだろう。

ヨッピーにとってのゴールはプーチンと戦うこと

Amazonなどでこの目次だけ見て気になってる人は多いと思うので言及する。

まとめると、「プーチンと戦って1億PV達成するから楽しみに待ってろ」である。

総評

本書のテーマは「行動すること」ということで、よくある自己啓発本と同じようなテーマ・結論にはなりがちである。

ただ、本の内容としては

  • 95% ヨッピーの人生記録
  • 5% その他

である。これは批判ではなく、「ヨッピーが本を書きました!」となった時に最も購入層が喜ぶ適切な内容だと思う。

特に発売日に買うような層はヨッピーが自分を好きすぎるのは百も承知だ。

だからこそ、「明日クビになっても大丈夫!」というタイトルはどうかと思った。

確かに「好きなこと」を「副業」として突き詰めていくという内容ではあるのだが、ヨッピーを知らない人がタイトルだけ見てこの本を手に取ったとして、期待するのは「クビになっても大丈夫な備え」でありそれは「副業で10万円稼ぐまでの道のり、手法」なのではないかと思う。

本書は「本業やりつつ好きなことで稼げるように行動して、それが少し安定してきたら会社辞めていいんじゃない。僕はこんな感じだったよ」という内容であり、「まず副業で稼ぐってどうすればええねん!!」というネットリテラシーの無い一般層にはチンプンカンプンである。

ヨッピーとしてもファン向けに書いたんだろうし、「固定読者」を非常に大切にしているのは本書にもハッキリと記述されているが、この内容で紙媒体として出版するのであれば「ファン以外寄り付かないようなタイトル・表紙」に振り切ったほうがみんなにとって幸せだったかもしれない。

Amazonランキングで上位になっているので、「一般層」が読んで☆一つのレビューが並んでしまわないか心配している。

個人的な意見であるが、「ヨッピーの書いた記事」を一つ二つ突っ込んでも良かったかもしれない。

色々と制約のある紙媒体で、現実的には難しいとは思うが「ヨッピーのファン」と「ヨッピーを知らない層」が両方楽しむには、「ヨッピーが普段書いてるような魅力的な記事」を突っ込むのが手っ取り早いのではないだろうか。

つまり、一般層をファンに引き込めるような記事が本書にあればよかったのではないか。

とりあえず、ファンである私はヨッピーの現収入とか経費とか会社辞めたときの収入のこととか、あんまり表に出てこないところも知れて面白かった(金のことばっかりやな)

まとめ

結局のところ、本書は「ヨッピーは今めっちゃ楽しく生きてるんだけど、楽しく生きるならこうだ!」という内容だった。

「フリーランスが最高」というわけでも「サラリーマンやりながら副業するのがベスト」なわけでもない。

「好きなことして生きていければ、人生楽しい」という当たり前で凄く難しいことを実際に成し遂げた変態の記録だった。

これがヒカキンならかなりの美談になっていた気もするが、ヨッピーだからしゃーない。

明日クビになっても大丈夫!

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