先日、日本の正規代理店から注文したハードウェアウォレット、Ledger Nano S(レジャーナノS)が届きました。
設定等々が面倒で放置していたのですが、coincheckのハッキング被害によって損害が発生し、笑えない事態になりました…。
慌ててレジャーナノSのセットアップをしたので、その方法を備忘録として残しておきたいと思います。
目次
Ledger Nano S(レジャーナノS)を開封。付属品を確認
私は日本の正規代理店から購入しましたので、フィルム保護の裏に日本語の説明とユーザー登録用のシリアル番号がありました。
箱の中身は以下のとおりです
- レジャーナノS本体
- ストラップ×2(ストラップリング)
- microUSBケーブル
- 説明書(英語)、リカバリーシート
本体は非常にコンパクトで、一昔前のフラッシュメモリぐらいでしょうか。
カバーを開いた上記画像の状態で9cm×2cmといったところです。
見えにくいのですが、二枚目の画像にあるボタンが設定に使用する物理キーとなります。
- 片方だけ押すと移動
- 同時押しで決定
というシンプルな操作方法です。
Ledger Nano S(レジャーナノS)の初期設定
USBケーブルでPCと接続(給電できればなんでも良い?)するとレジャーナノS本体の電源が入ります。
電源ボタンはありませんので、この時画面が点灯しなければケーブルの不良や給電量不足、あるいは初期不良かと思われます。
「Welcome」から決定(同時押し)を押して物理キーの操作説明を読み進めると「Configure as new device?」と表示されます。
これは「初期設定するか、復元をするか」の選択になります。物理キー右側だけを押してこのまま初期設定に進みましょう。
PINコード(レジャーナノSを守る暗証番号)を設定します。4桁~8桁登録可能です。
物理キー左右で0~9の数字を指定して同時押しで決定…を繰り返します。
設定したPINコードの入力を求められます。間違えないようにしましょう(3回間違えると初期化されます)
次に24個の番号と英単語をメモする面倒な作業が始まります。
これはリカバリーフレーズと呼ばれるもので、レジャーナノSを紛失したり故障したときに新しい物を購入して、このリカバリーフレーズにて復元をします。
一つずつ表示されますので、物理キー左右で確認をしながら全てメモします。付属しているリカバリーシートに記入しましょう。
英単語だけでなく、番号も必ずメモしてくださいね!
スペルミスが怖いので、私はPCにも入力しました。できればオンラインでは管理しないほうが良いのですが、リカバリーシートを無くすのが怖いので…。
ここの判断は自己責任ですね。
リカバリーフレーズの確認を終了(物理キー同時押し)したら、リカバリーフレーズの確認として番号と英単語が表示されます。
例えば「8 mettyaeeyan」のように表示されますので、先ほどのメモと照らし合わせて正しい物を物理キー左右で選択して、同時押しで決定します。
これを3回ほど繰り返せばレジャーナノSの初期設定は終了です。
この表示になればPCがデバイスとして認識してくれますので、実際に使用することが可能になります。
使い方、使用方法
レジャーナノSはブラウザの「Google Chrome」の拡張機能として使用します。
もしお使いでない方はGoogleの公式サイトから最新版をダウンロードしておいてくださいね。
まずはレジャーナノS公式サイトのダウンロードページから拡張機能本体をダウンロードしましょう。
最新ファームウェアを確認
日本の正規代理店から購入した私の場合、購入当初から最新のファームウェアでした。
しかし購入先や時期によって最新のファームウェアでない可能性があります。
ファームウェアの更新をすると後述するインストールしたウォレットがリセットされるので、最初にファームウェアを確認しましょう。(仮想通貨が無くなるわけではありませんが二度手間になる)
レジャーナノSをPCに繋いでPINコードを入力してロックを解除して「Settings」を選択します。
「Device」を選択
「Firmware」を選択。
2018年1月28日時点で最新のファームウェアは1.3.1です。
最新のファームウェアに更新する方法
最新のファームウェアでなかった場合、更新する必要があります。
レジャーナノSを接続してPINロックを解除した状態で拡張機能(アプリ)を起動して、「Firmwares」から最新のファームウェアをインストールできます。
本体にウォレットを作成する
では、実際にレジャーナノSでビットコインを保管する方法です。
レジャーナノSには予めビットコインとイーサリアムのウォレットがインストールされています。
この他に3~5個のウォレットを追加することができるのですが、容量に限界があるのでそれ以上にウォレットを追加したい場合はもう一つ購入するしかないですね…。
容量に限界がある、と言ってもウォレットの追加に使用する容量の話なので仮想通貨自体は、例えばビットコインを1兆円分入れても問題ありません。
例えば、ドージコインのウォレットを本体に追加したい場合は拡張機能の下矢印を押します。削除する時は横のゴミ箱マークですね。
実際に仮想通貨を保管するためには、まだ作業が必要です。続きます。
実際に仮想通貨(ビットコイン)を送ってみる
レジャーナノSの公式サイトから各ウォレットをブラウザに追加インストールする必要があります。
レジャーナノS本体にあるウォレットはあくまでも「秘密鍵」であって、本体自体に仮想通貨が入るわけではないんです。仮想通貨はあくまでもウェブ上の物なんですね。
ビットコインとイーサリアムはChrome拡張機能で、リップルのみexeファイル(PCウォレット)になっています。
リップルは現状、Windows用しかないみたいです。Macの方でリップルの保管を検討している人は注意して下さい。
基本的にはほとんどビットコインウォレットが対応しているのですが、細かい対応仮想通貨についてはこちらのサイトで分かりやすく解説されています。
ビットコインウォレットの拡張機能のインストールが終わったら、レジャーナノS本体を操作して「Bitcoin」を開きます。
「Bitcoin」を選択して接続した状態で先ほどインストールしたブラウザの拡張機能を開きます。
BITCOINとBITCOINCASHの選択になりますので、BITCOINを選択します。
BITCOINを選択した場合、このような画面が表示されます。「SEGWITの方が手数料が少なくてオススメ」と書いてあるのでSEGWITを選択しましょう。
ここまでできればウォレットの同期が始まり、ウォレットが作成されます。
あとは日本語です!めっちゃ分かりやすい!(笑)
使用時は
- レジャーナノSをPCに接続、PINコード解除
- レジャーナノS本体でウォレットを選択
- 対応するウォレットをブラウザ(リップルの場合はPCソフト)で開く
- ブラウザで操作して送受信
という流れになります。一度設定できれば非常に簡単です。
Ledger Nano S(レジャーナノS)は中古で買わないこと。
PINコードの設定、リカバリーフレーズのメモなどの初期設定を行っていれば自分の口座から突然仮想通貨が盗まれる…ということはありません。
しかし、PCと接続するという仕様上悪質なウイルス(マルウェア)が仕込まれている可能性があります。
ですので、レジャーナノSを購入する場合は絶対に中古品や怪しい業者で購入しないことです。
追加購入する際などは日本の正規代理店を通して購入することをオススメします。