記事初稿:2017年9月9日
執筆当初、不便さが話題となっていたため記事化いたしました。”過去の資料”としてお読みください。
まず、暴力的なタイトルになってしまって申し訳ない。もしワイモバイルを使用されている方が居ればこの記事を見てめんどくさがらず、我に返ってほしい。
ゲスい話になるが、私はアフィリエイト記事を書くためにMVNOについて調べていた。MVNOとは、一般に格安スマホとか格安SIMと呼ばれる通信サービスである。
※単純にワイモバイルがクソなのを伝えたいので、この記事にはアフィリエイトを貼っていません。
MVNOには数え切れないほどの会社があり、正直選ぶのがめんどくさい。そして、料金の安さを売りにしているのでテレビCMを流しまくったり店頭拡大をすることができない。
各社の知名度が思いのほか上がってこないため、世間一般の詳しくない人たちにとってはまだ「よくわからない」選択肢になってしまっているのが現状ではないだろうか。
それに付け込んで「か~くやすシム♪」「1980円(ワンキュッパ)」などと嘘を並べ、CMで美男美女を使って詳しくない人たちを騙そうとしている会社がある。
それが「ワイモバイル」だ。今回、私が吐きそうになりながら調べた結果をより多くの人に伝えたく、この記事を書いている。
MVNOについて説明するため、既に格安SIMを使用しているなどそれなりに知識のある方は目次の「ワイモバイルがクソな理由」から読んで頂けるだろうか。
※ワイモバイルはクソだと思ってますがCMに出演されている方々への批判ではありません。
目次
まず、ワイモバイルはMVNOではない
「か~くやすシム♪」などと歌うCMもあったがそもそもワイモバイルは一般的な認識で言う「格安SIM」ではない。
格安SIMとは、MVNOと呼ばれる通信業者が提供する通信サービスであり、「安いから格安SIM」ではないのだ。そもそもワイモバイルは安くもないが。
MVNO業者は大手キャリア(docomo/au/SoftBank)へ費用を支払い、回線を借りている。独自の基地局などを持たないことで料金を安くしているのだ。
一方、ワイモバイルは経営しているソフトバンクが直接回線を提供しているので、MVNOにはあたらない。実質的にワイモバイルは「大手キャリア」と呼んで差し支えないのではないか。
表にすればこのようになる。
大手キャリア | ワイモバイル(=SoftBank) |
---|---|
↓回線を貸す↓ | ↓回線を貸す↓ |
MVNO(格安SIM) | 利用者 |
↓回線を貸す↓ | |
利用者 |
別に格安SIM(スマホ)=MVNOという法律はないので言ったもん勝ちではあるが、ワイモバイルは卑怯と言わざるを得ない。
※各所から怒られたのか、最近のCMでは「格安SIM/スマホ」という単語は使っていない
同じ会社が同じ回線を使って違うサービスを提供しているというのは、明らかにおかしい。大手キャリアの料金が高すぎることに気付き始めた利用者の受け皿としているようにしか見えない。
評判の悪いワイモバイルがクソな理由
前置きが長くなってしまった。これからが本題である。
まず、ワイモバイル公式サイトに掲載されている料金体系を見てほしい。
パッと見、安い。MVNO各社と比較すればやや高いが、大手キャリアで感覚が麻痺している人にとっては非常に魅力的な数字が並んでいる。
だが、画像を良く見てほしい。「※1」「※2」などと大手キャリアでよく見る注釈が多数存在している。
基本料金が分かりにくい
まず「※1」が記載されている「基本使用料」であるが、一番安いスマホプランSで2980円となっている。
この「※1」の正体は何か?それがこちらだ
そう、基本料金の表記は割引された後の金額なのである。基本料金からコレだ。やってらんねえ。
この「スマホプラン割引」も「25ヶ月間適用」「26ヶ月目以降もご利用継続の場合適用」と意味の分からない記述になっているが、それなら最初から基本料金1000円下げろやと言わざるを得ない。
なぜこんなことになっているのか。「スマホプラン割引」の適用条件書pdfを見てみる。
内容はいたってシンプルだ。「1000円割引になるよ!」「でもこの割引は2年契約だから、途中で解約したら9500円払ってね!」「あ、これ自動更新なんでヨロシク!」ということだ。
大手キャリアと何が違うねん!そのまんま携帯ヤクザやってるやんけ!
更に、この提供条件書に契約解除料のかからない解除月に関する説明は一切ない。
もっと言えばスマホからこのpdfを見るにはトップページ→料金→スマホプラン→割引・オプション→スマホプラン割引→提供条件書pdfと、最短5回のタップが必要だ。しゃらくせぇ!
私も悪意なく純粋にワイモバイルを調べていたとき、後述するワンキュッパ割とスマホプラン割引で計2000円割引、基本料金2980円から引いて980円!期間の縛りとかあるけどええやん!と誤認してしまった。返せ。一瞬喜んだあの時間を返せ。
見せかけのワンキュッパ割引は1年限定
ワイモバイルは台頭してきたMVNOに対抗すべく、これまで「2980円(ニャンキュッパ)」と謳っていた割引後の実質料金を「1980円(ワンキュッパ)」に値下げした。
ここでもう一度料金体系を見てほしい。スマホプラン割引が適用された基本使用料(笑)に「ワンキュッパ割」が適用された結果、最安の「スマホプランS」がCMや広告で謳っている「月々1980円」になる。
よく見てほしい。「月々1980円」と表示された横に「※2」その上に(1年間)という小さな文字。まーただよ。
ワンキュッパ割の適用条件書pdfを見てみる。
このワンキュッパ割に2年契約や自動更新といった物騒な文字は並んでいない。だが安心してはいけない。
「ご契約翌月を1ヶ月目とし12ヶ月間に限りスマホプランS/M/Lの基本使用料から最大1,000円(税抜)を割引します。」
そもそもこのワンキュッパ割は「1年限定の割引」であり、1年後には1000円の値上げを食らうのが確定しているのだ。あれだけ「1980円(ワンキュッパ)」を推してこれである。ふざけんな。
通信量制限がわかりにくすぎる&めんどくさい
ここまで見て、最安のプランであれば1年目が1980円で、それ以降は2980円ということが分かった。
格安SIMとして見れば非常に高いが、国内無料通話(1回10分まで)もあるため大手キャリアと比較すれば半額ほどになるし、悪い選択肢ではないように見える。
だが油断してはならない。再三グロ画像を見せて申し訳ないのだが、料金体系表を見てほしい。
スマホプランSの「月々1GB→月々2GB(2年間)※3」という最もグロい表記が見えるだろうか。
この1GBとか2GBというのは、「ギガが減る」人ならすぐに分かるだろうが「データ通信量」であり「高速通信」が可能な限界容量だ。表は「この容量を超えれば速度制限がかかりますよ」という上限なのだ。
知識のない人間が、それこそテレビを見てワイモバイルのホームページを訪れた人がこの表記を見て理解できるのだろうか。不親切すぎる。
使用しているアプリや動画視聴の有無、Wi-fi環境の有無などによって使用量は大きく異なってくるため、「平均」だとか「一般的に」という話は難しいが、「1GB」は少なすぎる。
インスタ女子なら月の上旬には閲覧もアップロードもスムーズにできなくなり発狂するだろう。
スマホプランSの2GBでも私は不安だが、ライトユーザーならセーフなラインと言える。(2年間)という表記がなければどれだけよかったか。
「データ容量2倍オプション」の適用条件書pdfをオンラインストアの購入画面から飛んで引っ張り出してきた。誰かトップページからの導線を発見したら教えてほしい(探さなくていい。)
これによれば500円(税抜)かかるオプションで、データ容量が単純に2倍になる・・・のか?
料金体系表の(2年間)というのは、このオプションが無料で提供される期間のことらしい。2年後は500円プラスされ、ワンキュッパ割もないのでスマホプランSで「3480円」の支払いが必要になるということだ。
もちろん、こちらの「データ容量2倍」に関してはオプションなのでやめることもできるが。
それはそうと、このオプションは単純に高速通信可能なデータ容量が倍増するわけではないらしい。
オプションの内容として「料金プランに応じ、高速データ通信の通常速度に戻す追加料金を割引き。」と記述されている。
注釈に「・お客さまご自身でMyY!mobile等から通常速度に戻すお申込みが必要です」とある。
どういうことか説明する。例えば、スマホプランSであれば「1GB使用した時点で速度制限がかかるから、自分で高速通信に戻す手続きをしてね。2年間はこの手続きにかかる料金(1回/500円)が月2回まで無料になるよ。500MBごとに申し込みが必要だから1.5GB使用したらまた手続きしてね」ということだ。
あークソ!クソクソクソ!!!
オンラインストアのユーザービリティが最悪
料金体系表でこれだけストレスを感じさせるワイモバイル凄くない?吐き気大丈夫ですか?
冷静になってですね、私もここまで来たら徹底的にやりたいと思ってオンラインストアを見たんですよ。
通信会社を変えたい人は今持っているスマホをそのまま使いたい人が多いと思うんですよ。
あー凄い。凄い不親切。MVNO各社は色々と工夫して「今お持ちのスマホを使えるか」というところを深く切り込んでいるワケですよ。
ワイモバイルさん、ぶっきらぼうに「SIMカード」ですよ。私達の親世代がホームページ見て「今持ってるスマホをそのまま使うためにはSIMカードだな」ってならねぇよって話ですよ。
でね、このSIMカードの契約画面まで行くわけですよ
(絶句)
対応する機種一覧とか、この機種はこのSIMサイズですよーなんて誘導は一切無し。
更に「サイズを間違えてお申込みした場合、再度お手続きが必要になります」とチクり。
私ね、CM打ちまくってるところは全部クソだと思って「UQモバイル」も調べたんですよ。UQモバイルもauの会社みたいなもんだし。(uqモバイルの場合は子会社なので厳密にはMVNOです)
では、UQモバイルのオンラインストアを御覧ください。
まずスマホセットとSIMカード単体での契約を全く違う箇所に記載されているわけですよ。
更にiphoneとAndroidなどが別れていて、動作確認端末一覧への誘導がある。iphoneを選択した場合は下記のように誘導されます
惚れるわ。惚れるわUQモバイル!ワイモバイルで溜め込んだストレスだいぶ緩和されたわ!
UQモバイルはMVNOの中では圧倒的な通信速度を誇っていますが、他社MVNOと比較すると「au臭」と言いますか・・・「大手キャリア臭」が抜け切らないので、手放しにオススメはできません。
まあ、ワイモバイルと比較したらめっちゃええと思いますよ(適当)
まとめ。ワイモバイルを契約するのはリテラシーの非常に高い「情強」だけでいい
ここまで散々クソだクソだと騒いできましたが、ワイモバイルを調べていて一つ、お得なのでは?と思うものがありました。
回線の契約と同時に「iPhoneSE」を購入する場合、割引が強烈なのです。大手キャリアと同じような割引になりますが、契約期間の縛りとか、データ容量の問題とかをクリアできる「情報強者」なら上手く運用できるかもしれません。
詳しい料金等は記載しません。私はワイモバイルと契約する人が増えてほしくない。
もうあの画像(料金体系)を貼りたくないので言及だけにするが、最下部の「契約期間なし」はもはや何が目的なの?という料金設定である。
スマホや通信業界に対してリテラシーの高いネットでは大手キャリアがぶっ叩かれ始めていますが、「か~くやすシム♪」みたいな化け猫も居るので気をつけましょうね。という記事でした。
※私は実際にワイモバイルと契約をして運用しておらず、ホームページだけ見て誤解している可能性があります。誤った表記があれば訂正しますので、ご連絡ください。